「転職したい。でも、自分には”これ!”といえる強みがない」そんなふうに感じていませんか?でも、それはあなたが「自分を正しく見ていない」だけかもしれません。「資格がないから…」「これといった実績がないから…」「特別なスキルがないから…」そんな理由で自分を小さく見積もってしまうのは、とてももったいないと思いませんか。実は、「強み」とは”その人らしさ”が誰かの役に立っているということ。だから、特別なスキルがなくても、目立つ成果がなくても、あなたにしかない「強み」は、必ずあります。
「強み」は思っているよりもずっと身近なもの
「強み」と聞いて思い浮かぶのは、目に見えるスキルや成果ではないでしょうか?たとえば「営業でトップの成績を出した」「英語が話せる」「資格をたくさん持っている」など。もちろん、それも素晴らしい「強み」です。でも、本質的な「強み」とは、「自然にしていること」「その人らしい行動や考え方」が、周囲にとって価値あるものになっている状態のことです。たとえば、「同僚の変化を察して声をかけられる」「上司が仕事を進めやすいように、資料をさりげなく工夫する」「やりづらさを感じたら、改善策を考えて提案する」。自分では「こんなことが?」と思うようなことでも、実は”誰かの役に立っている”なら、それはもう立派な「強み」です。
「強み」を見つける3つの視点
「強み」は、自分の当たり前の中にこそ隠れています。ここでは、そんな「強み」に気づくための視点を3つご紹介します。
視点①:人からよく褒められる・頼まれることは?
自分では気づかなくても、他人から見ると「すごい!」と思われていることがあります。
たとえば、「説明がわかりやすいね」「気が利くね」「話しかけやすい」など、自分が頼られる場面を振り返ってみましょう。
視点②:自分が自然とやってしまうことは?
頑張らなくても自然にできることは、「得意なこと」や「向いていること」の証拠です。
「整理整頓を始めてしまう」「自然と進行役になっている」「予定を先回りして考えてしまう」など、努力しなくてもできること、それがあなたの「自然な力」です。
視点③:過去に苦労した・努力した経験は?
乗り越えた経験の中には、あなたを支えてきた力=「強み」が眠っています。たとえば「人間関係に悩んだけど工夫して乗り越えた」そこには「相手に合わせる力」「冷静さ」「対話力」などが育っている可能性があります。

実践!「強み」発見ワーク
3つの視点を参考に、自分自身のことを紙やスマホメモにどんどん書き出してみましょう。これは誰かに見せるものではありません。ちょっとしたこと、自分では照れくさいこと、なんでもOKです。
Q:最近、人から感謝された、褒められたことは?
(例:「気が利くね」「資料が見やすい」「話して元気が出た」など)
Q:「大変だったけどやりきった」と感じたことは?
(例:新しい業務を覚えた、苦手な人と協力できた…など)
Q:ついやってしまう行動やクセは?
(例:だいぶ先の予定まで立てる、こまめに掃除する、人の変化に敏感、など)
小さな気づきの中に「これって強みかも?」という発見が必ずあります。「当たり前」と流してしまわずに、一度じっくり思い返してみましょう。
「強み」は「自覚」から生まれる
転職活動では、多くの人が自分のことを「まだまだ」「たいしたことない」と感じてしまいがちです。でも「強み」は自信を持って語れる実績のことではなく、「自分ってこんなことが得意かも」「誰かのためになったかも」そんな日々の気づきから、少しずつ「自覚」していくものなんです。まずは自分を少し認めてみること。そして、ちょっと誇らしく思ってみること。「強み」を自覚することは、転職のためだけでなく、人生の選択を前向きに変える力になります。
そして、見つけた「強み」をどう言葉にして、どんなふうに転職活動で活かしていけるのか。そんなヒントも今後のコラムでお伝えしていけたらと思います。よければ、気軽にのぞいてみてくださいね。